変身

変身 [DVD]

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原作は1991年。「変身」と言えばカフカの「変身」を思い浮かべる人が多いと思うのですが、東野圭吾原作による「変身」はカフカのそれとはまったく内容が違った。カフカの変身は朝起きると虫になっているという話なのだが、東野圭吾の変身は脳を移植したことによる内面の変身を描く。最後、玉木宏扮する成瀬純一(脳移植を受けた主人公)は愛する人の目の前で自殺することになるのだが、これは予想を裏切る展開で正直おどろいた。脳の提供者の背負った過去と成瀬が真摯に向き合いながら、鬱屈しているカルマを開放する方向で、元の自分を取り戻してめでたしめでたしかと思ってた自分はかなり浅はかだった。。東野圭吾の小説は一冊も読んだことないのだけど、これを期に何か読んでみようと思う。